お砂糖の効果
お砂糖は料理に使うと
いろんな効果を発揮するんだって。
どんなことがあるのかな?
親水性
肉に砂糖をもみ込んでおくと、砂糖がたんぱく質(コラーゲン)と水分を結びつけます。
ビーフシチューやすき焼きをつくるとき、硬くなるのを防ぎます。
酸化防止
食品中の水分を砂糖が保持し、酸素が溶け込みにくい状態になります。
バターなどの油脂やビタミンたっぷりのジュースなどの酸化を防ぎ、風味を守ります。
デンプンの老化防止効果
砂糖にはデンプンをしっとりとやわらかく保つはたらきがあります。
時間が経ったり冷蔵庫に入れても、すし飯・カステラ・もち菓子などが硬くなるのを防ぎます。
メイラード反応
砂糖はお菓子などを焼くときにアミノ酸(たんぱく質)と反応し、褐色色素と香気成分をつくります。
パンやどらやきなどに、おいしそうな焼き色と香りをつけることができます。
防腐効果
砂糖はカビや細菌が繁殖するために必要な水分を吸収します。
ようかんなど、砂糖がたくさん入っている食品は、腐敗から守られているのです。
タンパク質の熱凝固性改善効果
砂糖には凝固する温度を高くするはたらきがあります。プリンや卵焼きをつくるときに、すが入りにくく、柔らかでなめらかに仕上げることができます。
泡の安定化効果
砂糖は卵白・生クリームに含まれている水分を保持します。
キメが細かく、消えにくい泡を作ることができます。
ゼリー化・ゲル化
砂糖には果物に含まれるペクチン(食物繊維の一種)を「ゼリー化(ゲル化)」させるはたらきがあります。
ジャムなどにとろみを出すのを助けます。
発酵促進
砂糖はイースト菌の栄養源となり、発酵を促進させます。
甘くないパンをつくるときも、イースト菌を働かせるために砂糖を入れるのです。
温度による変化
砂糖は100℃以上の加熱で形状が変わる特性を持っています。
たとえば、105℃ではシロップ。165℃ではべっこうあめ。190℃以上でカラメル状になります。
この性質からいろいろな料理・食品が生まれます。
温度 | 名称 | 色 | 状態 | 用途 |
---|---|---|---|---|
103~105℃ |
シロップ
|
無色透明 | 液体 | 冷たい飲み物などに。 |
107~115℃ |
フォンダン
|
無色透明 | クリーム状 | ケーキなどにかける。 冷ましながら混ぜると砂糖衣に。 |
115~121℃ |
キャラメル
|
無色透明 | 冷めるとやわらかに固まる | 他の材料を混ぜてキャラメルに。メレンゲ用のシロップにも。 |
140℃ |
タフィー
|
かすかに色がつく | 冷めると粗い結晶になる | ナッツなどを固めたお菓子に。 |
145℃ |
ドロップ
|
やや色がつく | 冷めて固まるともろい。ガラス状 | フルーツあめなどに。 |
165℃ |
べっこうあめ
|
薄い黄色 | 冷めると硬いアメ状になる。 | べっこうあめ |
165~180℃ |
カラメルソース
|
薄い褐色 | 香ばしい風味 | カラメルソースとしてプリンに。 |
190℃ |
カラメル
|
褐色 | 香ばしい風味・粘度がある | しょうゆやソースなどに使う着色料などに。 |
お砂糖にはおいしさを助ける
いろんな効果があるんだね!
どんな効果なのか考えながら
食べてみようっと!