お砂糖ができるまで
お砂糖ってどうやって
作ってると思う?
お砂糖によって
作り方も違うんだよ!
上白糖やグラニュ糖、三温糖などの精製糖は精糖工場で作られます。
- ※製造工程例 千葉工場(工場により一部 工程が異なります。)
海外で作られた原料糖を原糖船から荷揚げし、原糖倉庫に山のように積み上げていきます。
原料糖はコンベアによって、原糖倉庫から運び出されます。
(原料糖から不純物を分離する工程)
原料糖の結晶表面についている不純物や色素を取り除くため、原料糖はマグマミングラーと呼ばれる撹拌装置内で糖液と練り合わされた後、洗糖分離機で結晶と不純物を含んだ蜜に振り分けられます。
その後、結晶を温水で溶かして糖液にします。
(糖液の不純物を除去する工程)
糖液に石灰乳を加えた後、炭酸飽充塔で炭酸ガスを吹き込み反応させて炭酸カルシウムを作ります。この炭酸カルシウムが生成する際に糖液中の不純物を凝集させてろ過機でろ過すると黄褐色の透明な糖液になります。
(糖液の不純物を除去する工程)
黄褐色の透明になった糖液を脱色能力を持つ骨炭とイオン交換樹脂に通して更に不純物を取り除き、無色透明の純度の高い糖液にします。
その後、紫外線殺菌装置で糖液に紫外線を照射して殺菌し、濃縮して糖液の濃度を上げます。
濃縮した糖液は結晶缶へ移され、真空状態でさらに濃縮されます。その後、シード(種糖)を加えて結晶を育てていきます。
結晶缶の中でできた結晶と糖液の混合物(白下)を製品分離機で結晶と蜜に分離します。
取り出した結晶はドライヤーと呼ばれる乾燥設備で乾燥し、クーラーと呼ばれる冷却設備で冷却され、製品の種類に応じてシュガービン、サイロ等に貯えて調温、調湿されます。
シュガービンに貯蔵した結晶を篩機にかけて粒度を整えます。製品は、業務用大袋や家庭用小袋など、用途に応じて包装されます。
さとうきびの収穫期(日本では1~3月)に、圧搾汁から不純物を取り除き、煮詰めて固形化したものが黒砂糖(黒糖)です。
一方、収穫したさとうきびをそのまま保管すると傷んでしまいますので、収穫後すぐに精製・加熱濃縮し、結晶(固形)部分の原料糖と、液体部分の糖蜜に分けると、しばらく保存できるようになります。黒糖にこれらの原料糖や糖蜜を混合し、加工したものが、加工黒砂糖や赤糖になります。これらは製造・加工方法が異なるだけで、原料や成分、風味に違いはありません。含蜜糖の味や風味は、さとうきびの品種、産地(土壌成分)、作柄などで大きく異なります。
黒砂糖・黒糖
- ※石灰とは水酸化カルシウムとも呼ばれ、古くからコンニャクの凝固剤などにも利用されてきました。
最終的には除去されるため「加工助剤」と呼ばれ、原材料に表示する義務はありません。
加工黒砂糖・加工黒糖
赤糖
基準 | 原材料名・表示 |
---|---|
黒糖・黒砂糖 |
さとうきび(原産地表示義務あり、産地不問)
|
加工黒糖・加工黒砂糖 | 原料糖、糖蜜、黒砂糖、他(水酸化カルシウム、等) |
赤糖 | 原料糖、糖蜜、他(水酸化カルシウム、等) |
お砂糖ができるまでにはたくさん工程があるんだ。
同じ原料でも作りかたによっていろいろなお砂糖に変わるんだね。
どんな味なのか食べくらべしてみたいな!